
楽曲紹介(Kon-Chan解説)

EC-2607 Orange オレンジ
■AGAIN
ELLISの初期、1991年ころの楽曲です。デビューシングル曲「TOMORROW」でデビューしたあと、1stアルバムを制作することになり「海猫ホテルへようこそ」とか「フラワー・ガーディナー」等はアルバムに採用されたのですが、それと同時期に作られたこの楽曲はアルバムに採用されなかったのでした。CDに採用される・されないのはそのときの「運」なんですよね。作詞・作曲する側としては、時の運で日の目を見ない楽曲たちが不憫でならず、いつかは表に出してあげたいと思っていたのでした。今回、ついに楽曲のタイトルとおり、再び世に出るチャンスが35年後にやって来たということです。チャンスは何度でも訪れるということでしょうか。ちなみに定位センターのギターは当時録音したストラトギター。左右のウクレレは2025年の録音。両者が35年という時を超えて共演しています。タイムマシンですね。
■Guidebookのない街
前身バンド「LUKA」から「ELLIS」に変わっていく時期の楽曲で、この曲ほど書き直された回数が多いものは無いというぐらい、いわくつきの楽曲です。当初、プロデューサーが気に入ってくれて、これをシングルにしたいという話が持ち上がり、あちこちを書きなおすことになったのですが、何度やってもうまくいかず、歌詞もメロディも何度書き直したことかわかりません。結局、シングルには採用されず、自然に埋もれていったのでした。2024年に残っていたのは、オリジナルの初回に提出したバージョンで、やっぱり最初がいちばん自然で良いということで(制作ではよくあることですね)これをリメイクしたのでした。
■Hey! Boy!
1989年のカセットテープのデモテープづくりで作った曲のひとつ。元気で走り回りそうなElliの歌が聴けます。LUKAの初期のころ、彼女のミュージカル出身のテイストがまだ残っている時期で、暴れん坊の多いミュージカル界で鍛えられた彼女のエンジン全開な「励ましソング」です。5秒でトップスピードって感じですね。軟弱ミュージシャンでのんびり屋の私、近藤は当時も(今もですが)タジタジで、そのスピードについていくのが大変だったのでした。精密に計算されたステージのミュージカルで常に前向きで開放的なパフォーマンスを求められ、それにぶつかっていくアティチュードには東京モンの私には頭が下がります。
■ハートにパラシュート
ELLISの代表曲、「千の夜とひとつの朝」とほぼ同時期に作られた1990年1月ころの楽曲です。タイトルと歌詞のとおり、パラシュートつけて命がけで飛び降りれば、何か出来るよねっていう歌詞が楽しい楽曲。バイトしていた時代のElli(赤坂の街を和服を着て走り回っていたというウワサ)ならではの歌詞は、今でも忘れちゃいけない「勇気」を教えてくれます。サウンド的なSFから、タマシイ的なSFに飛んでいった感じの時期です。
■GLORY!
LUKAの初期、1988年制作の楽曲。元気いっぱいのロックフィーリングで未来志向な楽曲ですが、あまり陽の目を見ませんでした。当時活躍していた「プリンセスプリンセス」みたいだね~という意見で没になったという説もあります。当時の地方イベントなどでよく生演奏したことを近藤は覚えています。Elliの「ひたすら強くなりたい」という歌詞があるのですが、近藤はこれ以上強くなられたら困る、といつも思うのでした。
■LONELY BALOON
1990年1月、千の夜~とかハートにパラシュートと同時期に生まれた曲です。Elliの冒頭の歌詞が黒澤明監督の映画を彷彿とさせます。人生の中で、ショックを受けたときに、「もうイヤ。放り出したい」と思うのは誰もが経験することですが、こういう「ふわふわしたい」という切り口は当時近藤にも新鮮でした。気づくと、LUKA~ELLIってリズムが6/8(8分の6)の曲って多い気がします。その原因は近藤が1980年代にファンクバンドに参加していて、アメリカ軍の基地(横田とか福生とか)によく演奏しに行っていたのでした。その米軍基地のアメリカナイズされた雰囲気に影響されたのが原因だと今では思ってます。
■1枚のTicket
この曲は1989年5月ころの楽曲。当時のCDに収録された「森へ帰ろう」とか「虹色バタフライ」と同時期の楽曲です。チケットが出てくる曲として近藤が作詞作曲した「シャトルの夜」があるのですが、その曲は2枚のチケット。相手を誘って待っているときのチケットでした。Elli作詞のこの曲の場合は「1枚、ひとりで飛び立っていくためのチケット」です。性格の違いが詞に表れているという説がありますよね。女子がひとりで自立して飛び立っていくことは、昭和のころは大変勇気がいることだったのでした。サウンドについては、80年代にはCP-70等の実際の弦をたたくエレクトリックピアノがよく使われていたのですが(エルトンジョンとか使ってて非常に個性的な音がした)、それをイメージしてこの曲はリアレンジしてあります。でかくて重いピアノだったけどちゃんと空気が振動するピアノだった。懐かしいです。
■TYRIA
この曲は初期の「LUKA」のころのSFタッチの曲のひとつで、「幻の島を目指し、海を渡って未知の未来を探しに行こう」という冒険的な歌詞が魅力の楽曲です。ELLISの間では「この曲って海賊の曲だよね」と言われていて、中世のバイキングとか船乗りたちを彷彿とさせる曲なのでした。噂によると、Elliも近藤もはるかな祖先は四国や瀬戸内海地方の海賊?だったらしく、それが原因なのかもしれません。
■楽園のワルツ
1989年のカセットテープのデモテープづくりで作った曲のひとつ。アレンジはサウンドトラックのような方向性で、絨毯のような優しく分厚い抱擁感のあるイメージにしたくてリアレンジした記憶のある楽曲です。高層ビルから見下ろした街の明かり。光も影も飲み込む夜の都会の美しさを感じさせるElliの非常にパーソナルな世界観の詞が紡ぐワールドはまるで映画のように感じられたからなのでした。
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